郷土資料


中城ふみ子について
中城ふみ子は、選びぬかれた魂の言葉をもって、戦後の歌壇に彗星のごとく現れ、その渦中31歳の生涯を、病の内に閉じました。
大正11年11月25日に帯広に生まれ、昭和29年8月3日に札幌医大の癌病棟に没するまで、激しく生きたその生は、常の人々とは異なるものであったとしても、ふみ子の選び抜いた魂の言葉の輝きは、時間を超えてその残光に出会う人々を幻惑し、胸の内を震わせます。
中城ふみ子という歌人が、癌の転移による死の恐怖と孤独感に苦しみながらもなお、人を愛し、自らを装飾するため、幾たびもの推敲を重ね詠った短歌の数々が、高い文学性を持って、この故郷の地から今なお輝き続けていることを私達は誇りに思います。
-帯広市図書館-
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